バリー・リンドン


「バリー・リンドン」
新年1発目に観た映画がこちら。
かのスタンリー・キューブリック監督作品です。ずっと借りっぱなしだったのをようやく消化。(汗)

舞台は18世紀アイルランド・・・からスタート。従姉妹に恋した青年バリーは、彼女をめぐってイギリス将校と決闘し、そのため故郷を逃亡することに。
その後は一文無しになってイギリス軍に入り、頭角を現すも後に脱走し、しかしそれが発覚して今度はプロイセンに従軍する・・・
とまあ、前半は本当に激動の人生です。
さらにプロイセンのスパイとなるも、ターゲットにほだされて逆に二重スパイとなり、うまいことして国境を超える。そうして行き着いた先で、バリーは病弱な貴族リンドンの若く美しい妻と出会い、リンドンの死後、彼女の夫となる。つまり逆玉ですね。ここまでが前半。


一方の後半はものすごく痛々しいです。
バリーのいい加減で冷淡で放蕩三昧の堕落・転落っぷりが描かれます。これをバリー視点で追うのは精神的にかなりツライ。
しかし、後半からは逆にバリンドン卿(レディー・リンドンの息子。すなわちバリーの義理の息子)の復讐劇と見た方が良いかもしれません。

というか、前半の活躍に比べて後半の落ちっぷりが激しすぎるので、これはもう「バリー・リンドン」ではなく、「バリー&バリンドン」にした方が良いのではないかと思うくらい・・・。
(バリー・リンドンというのは、バリーがレディー・リンドンの夫になったため、爵位がなくても通称として名乗っていた名前のこと。一方、義理の息子は貴族の子なので、バリンドン卿の名を持っている)

そんなわけでストーリー自体はどうにも救われないのですが、見事なのは撮影技術!

18世紀を完璧に再現するということで、衣装やセットはもちろんのこと、照明が本当に蝋燭だけを使用しているのです。そのため、NASA仕様の特殊なレンズを使って撮影したという逸話が残っているそうです。
凄いなあ、キューブリック。ここまでこだわる監督というのも少ないですよねえ。
そのおかげで、映像は本当に見事でした。

蝋燭の光に浮かび上がる、光と影のコントラストはまさに絵画の世界のよう。というより、当時の画家たちが本当に見たままの世界をキャンバスに収めていたのだなあ・・・と改めて思いました。


そして余談ですが、七年戦争あたりで国名がいろいろ出てくると、つい某擬人化漫画が思い浮かんでしまってしょうがなかったです。(汗)

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