天球座標
僕僕先生
2007年07月27日 (金) 19:12 | 編集

仁木英之「僕僕先生」
ファンタジーノベル大賞受賞作。
ということしか知らなかったのですが、実は母校の、しかも同じ学部の出身者だったということが発覚。知りませんでした。ごめんなさい、先輩。
・・・それにしても、どこの専攻だったんだろう。少なくともウチのゼミではないだろうな。

それはともかく、「僕僕先生」。
全体的にふわふわした、いかにも霞か雲か、とらえどころのないような印象でした。さすがは仙人。逍遙遊という言葉がぴったりではないでしょうか。

親の金で食わしてもらって、自堕落な生活を送るニートでパラサイトな青年・王弁が、見かけだけは可愛らしい仙人・僕僕先生にくっついて放浪の旅に出るという物語。
世のニートたちに警鐘を鳴らし、新たな道を切り開く勇気を与える物語・・・ではないだろうなあ。そもそも老荘と勤勉ほど似合わないものもありませんし。
たらたら生きてても、縁をつかめばうまく立ち回れるぜ、と言っているのかもしれない。そうでないのかもしれない。よくわからない、その辺。

全体的にはまあまあ面白いものの、感情移入できる人物が一人もいないのがちょっと物足りないかなと。森福さんの「琥珀枕」の時にもちょっと感じましたが。あれも仙人に弟子入りする話でしたが、あちらはミステリ仕立てである分、ストーリーを追っていく面白さがあったのですよね。それと、両親がなかなか味のある人物でしたし。
こちらの「僕僕先生」は、あっさりしすぎてちょっと物足りない気がしました。同じ受賞作で、同様に人ならざるものが出てくる作品では、「しゃばけ」のほうがやはり上かなと。
とはいえデビュー作なので、他の作品を見てみないことにはまだ力量は測れないな、というところです。次はもうちょっと骨のしっかりした話が読みたいな。

それはそうと、山之口洋の「天平冥所図会」を図書館に予約してしまいました。ハードカバーは買わない。でも面白そうだったので、つい。
そんなわけで、しばし図書館のお世話になりそうです。
ハリポタも最終巻がなかなか良いという話を聞いているので、その前にちょっくら6巻を読んでおくかーと、重い腰を上げようとしているところ。あと、ゲドも外伝と5巻を読んでおかないと気分がすっきりしないし。
ああ、でも「アコギなのかリッパなのか」も予約中だし(まだ来ない)、米村さんの「エレキ源内」と「影法師夢幻」も未読だったんだよな。積んでる本も何とかせねばだし。軽く10年くらい積んでるのもあるよ。死ぬまでに読みきれるのかな。(遠い目)
そして来月からいよいよローマ人の物語文庫新刊が刊行されます。秋だと思っていたので、ちょっと油断した。(汗)
そ、それまでに片付けておかないと・・・!

ちなみに再読は、まだアウグストゥスがオクタヴィアヌスの頃をウロウロしてます。オクタヴィアヌスは史上最大の腹黒プエル(少年)です。そうでなきゃ、大帝国の始祖になんぞなれっこないです。
しかも美少年だなんて(世の女性たちから「食べたいくらい」と言われたそうな)、いったいどこまで漫画設定みたいなんですか、この人。
しかも本人、頭はいいけど病弱で、養父(カエサル)のつけてくれた側近の親友に守ってもらっていたわけで。きらきらしい絵をつければ、少女漫画の一丁上がりですぜ。
そんでもって、戦う相手が絶世の美女(クレオパトラ)と筋肉バカ(アントニウス)ですからねー。ある意味、カエサルよりもドラマティック。

でもこの人の絶妙なバランス感覚とか、先を見る眼とか、もちろん腹黒っぷりとか、好きですよ。ただし、皇帝で一番はティベリウスですが。共和制〜帝政初期あたりの時代が、やはり最も輝いていたと思います。
コメント
この記事へのコメント
TBありがとうございます〜。
仁木さん、日本で、しかも忍者ですか!?
それは意外でした! 図書館に置いてあるかなあ。しかも1ヶ月違いって、それまたビックリでした。何だか逆に気になってきましたよ・・・。また探してみます! 情報ありがとうございますー!!
2007/10/03(水) 23:05 | URL | 遼 [編集]
遼さん、こんにちは〜。
こちらからもTBさせて頂きました。
でもでも、ご存知でした?
仁木英之さん、去年の暮れにも
本を出してらしたようで〜!!
今ふと見つけてびっくりです。
ええと、「飯綱颪」という作品だそうです。
でもそれは中国物じゃなくて
日本の時代物、しかも忍者が活躍って… あれれ?(笑)
「僕僕先生」と1ヶ月違いで出てるのに
全然話題にならなかったのは、そのせいなのでしょうかー。(笑)
2007/10/01(月) 06:53 | URL | 四季 [編集]
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