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憑神


浅田次郎「憑神」

読んだのは数日前でしたが、ひとまずレビューを上げてみます。
映画のあらすじを聞いて面白そうだと思い、原作に手を出してみたのです。

うっかり怪しげな神社に手を合わせてしまったがために、貧乏神・疫病神・死神に取り憑かれる不幸な貧乏侍の物語。
しかも恵比寿大黒のような貧乏神、横綱級の力士姿の疫病神、あどけない童女の死神と、本質と見た目がまったくそぐわないところもなかなか味があります。
が。
途中まではかなり面白かったのですよね。やけに饒舌な貧乏神や、涙もろい疫病神に振り回される辺りは、テンポも良くコミカルで、ページをめくるのも楽しかったのですが。
しかし、死神が出てきたところからいきなり転調。
人の命が懸かっているわけだから、まあ仕方ないとは思うのですが、どうせなら最後まで同じ調子で行ってほしかったかなと。

原因は、彦四郎の性格であろうと思います。頭ガチガチの、古きよき時代の侍タイプ。幕府が倒れる直前のこの時期には、そりゃ出世もできないでしょうけど。
だけどこの人にまったく共感が持てないがゆえに、最後の方がどうも味気なく感じられてしまったのだろうと思います。単なるコメディなら、かえってそういうタイプの方が滑稽になるんですけどね。
アオリの「抱腹絶倒にして、感涙必至」というのはいかがなものかと思います。まあ、サムライ精神の好きな人なら感涙できるのかもしれませんが。
それと、「文武両道」ということを何度も強調している割に、それが発揮されるシーンがほとんどないのもちょっと物足りない。言葉だけで説明しちゃダメですよ。

榎本武揚は結構面白く描かれているのですが、あまりにも出番が少なすぎる。勿体ないなあ。
実在の人物はなるべく表に出したくなかったのかもしれませんね。榎本も通称の釜次郎で通しているし、勝海舟も安房で呼んでいますし。

浅田次郎なだけあって、最後まで読ませる力はあるんですけどね。それでも何か物足りないような。ちょっと微妙。

6月の読書ラインナップ。
佐藤賢一「剣闘士スパルタクス」
畠中恵「しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」「みぃつけた」「おまけのこ」「うそうそ」「ちんぷんかん」「まんまこと」
塩野七生「ローマ人の物語11」(再読)、「ローマ人の物語 スペシャルガイドブック」
神林長平「敵は海賊・正義の眼」
浅田次郎「憑神」
合計13冊でした。何か最近、また読書量が伸びている。(汗)
しかも何か、売れ筋作家が多いですね。改めて見てみると。
月によって、何にはまっているのかが一目瞭然ですね。(苦笑)

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