ブックレビュー

最近ちょっぴり更新頻度の高いブックレビューです。絶賛積読本消化期間であるはずなのですが、なぜか今回は図書館で借りてきた本です。(つまり積読が減らない・・・!)


米村圭伍「紅無威おとめ組 かるわざ小蝶」
まだ文庫になっていないので借りてきました。軽業師の少女、発明家の元妓女、侍姿の女性剣士の三人が活躍します。・・・といっても、なかよしこよしではまったくないんですけどね(苦笑)。ちなみに「紅無威」は「くれない」と読みます。
退屈姫君などではおなじみの敵役・田沼意次がすでに失脚し、時代は松平定信の活躍期。
ところで自分はあんまり(というか全然)江戸時代に詳しくないので知らなかったんですが・・・松平定信って田沼に将軍候補から外されたという遺恨があったのですね。学校で習ったのかな・・・記憶にない。重商主義の賄賂政治を一掃するために緊縮財政を打ち出したものの、逆に「白河の清きに魚の住みかねて」と恨まれる結果になった、ということぐらいしか覚えておりません。(汗)
自分としては、もっとそういう謀略的な話のほうが面白かったと思うんですけどね。(笑)

なお物語のほうですが、今までの作品の中で最も謎解き部分が薄いです。オチも予想の範囲内だし。ただ相変わらずテンポが良いのは確かです。
ラストは、「紀文大尽舞」「面影小町伝」を読んでいないといまいちピンと来ない気がします。サイドストーリー的な位置づけでしょうか。



柄刀一「時を巡る肖像」
読みたい読みたいと言っていた例の本です。図書館にあったので早速借りてきました。ミステリ短編集です。
主人公はイタリアで修行してきた絵画修復士。妻に先立たれ、幼い一人息子を抱えています。
主人公が暗い影を背負っているためか、色鮮やかな絵画をテーマに扱っていても、どこかモノクロ調のフィルターがかかったような感じがします。それにしても各話の口絵くらい、カラーにしてほしかったですよ。物語中に出てくる名画なんだから、読者にイメージを想起させる必要があるでしょうに。

自分としては、「遺影、『デルフトの眺望』」が一番良かったと思います。いや、単にフェルメール好きだからというわけではなく。(苦笑)
ストーリーもコンパクトにまとまっていますし、何より主人公の「絵画修復」とテーマの絵画そのものが最も上手く生かされている作品だからです。「デルフトの眺望」が描かれた背景もよくわかります。
ただ、表題作で書き下ろしの「時を巡る肖像」は、ちょっと「博士の愛した数式」に近すぎるかなと。記憶に障害を持ち、若い頃のまま同じことを繰り返し、次の日になるとまた忘れている・・・というあたり。ただ、80分ではなくて24時間はもつようですけどね。

柄刀氏の作品は「アリア系銀河鉄道」と「殺意は砂糖の右側に」しか読んだことがありません。前者は幻想的な仕上がりになっているため、ちょっと読者を煙に巻くような感じが。後者は最近のキャラ小説路線的な感じがあって、続編には手を出していませんでした。
でも今回のがもしシリーズ化されたら、また読みたいと思います。もし出るとしたら、次の舞台はイタリアでしょうね。

他には、まだちまちまと「ローマ人の物語」を再読中です。
先日、病院の待ち時間に「ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)」を読み終えました。帝政期ももちろん良いのですが、やはりこのあたりの時代は勢いがあって良いですね。次の盛り上がりは(個人的に)第二次三頭政治~アクティウムあたりです。
現在、「ルビコン以後」に突入しました。さて、3月15日まであと一息だ。

ちなみに病院といっても別に病気ではないですよ。小さい時に麻疹の予防接種受けてるんですが、ちゃんと抗体持ってるか気になって検査してもらったのです。
病院に問い合わせたら、抗体があるのにもう一度予防接種するのはあまり良くないと言っていたので。
で、今日結果が出ましたが、ちゃんと抗体あったそうです。これで麻疹に怯える必要はないぞー。
ちなみに、一度予防接種していてもまた罹患する場合があるので、油断はできません。
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