ハドリアヌスの長城 最果ての兵士たち

ちょっと前のレビューになりますが、先週録画した「ローマ帝国」最終回を見ました。ということで、感想などを・・・。
第3集は予告にもあった通り、「ハドリアヌスの長城」についてでした。やっぱりこの映像を見ていると、どうしても「キング・アーサー」がオーバーラップしてしまいますね。(笑)
同じ長城でも、万里の長城とはずいぶん違います。さすがに。
まあ、長城の映像とか、出土した遺物の紹介なんかは面白かったんですけどね。しかし! 今回はどうにも納得できない部分が多すぎましたよ!

今回のテーマは、ハドリアヌスの長城からローマ帝国滅亡の原因を探ろうというものでした。
・・・そもそもこの時点で結構無理しているような気はするんですがね。
ハドリアヌスは長城を築いて防備を固め、さらに版図の縮少によって軍費を削減して国庫を回復しようとした。が、元老院の反対で挫折し、失意の内に帝位を去った・・・と、そんな感じの話を持ってきて、すでにこの時点(ハドリアヌスの治世)でローマ帝国は滅亡への様相を呈していた、とするわけなんですが、それは無理だって。しかもアウレリアヌスの時代には、ハドリアヌスの長城よりも前線が撤退したことから、ローマ帝国がどんどん弱体化していったのだとかいう感じのことを語っていました。

そらまあ、確かにそういう要素はありますよ。アウレリアヌスの時代には長城の造りも杜撰になってきていますからね。でも、「こうして弱体化していったローマ帝国はやがて東西に分裂し、ついには滅亡した」っていう結論は何なんだよ!? あまりにも短絡的すぎないか!?
もちろん、贅沢に慣れた市民たちの堕落、かさむ一方の軍費、広がりすぎた版図・・・これらが滅亡の原因であることは否めません。ていうか、いまさら言うほどでもないほど当然のことです。

しかし、ハドリアヌスは何より五賢帝の一人。それも中期の人です。滅亡の序曲を奏でるにはあまりに早すぎますよ。アウレリアヌス時代からでさえ、東西分裂したテオドシウス帝まで120年もあるというのに。何も知らない人が聞けば、アウレリアヌスが滅亡期の皇帝かと思い込みますよ!? 最後の皇帝コンスタンティヌスに至るまで、ゆうに1200年もあるというのに!
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